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吸い付き桟

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木工では、基本中の基本ですね。
無垢板の反りを止めます。

無垢の木は家具になってからも、表側と裏側で収縮率が違うため、反りがおこります。
それを無理矢理固めると、破損の原因につながります。

蟻桟は、うまくその逃げを取った、理にかなった昔からの加工法です。
でも家具の音楽では、あまりこの方法を採用しません。
その加工法上、デザイン的な制約も多いからです。
どうしても、クラフト、手仕事的なニュアンスが前に出ます。

ケヤキは、それ自体が独特の雰囲気をつくりますね。
今回、私としては珍しく素直に逆らわないよう、蟻をいれました。(笑、お客様第一主義)
でもね、普通は糊を利かせない蟻ですが、コーキングを施しています。
接着の為ではなく、純粋にパッキンです。
やせを最小限に押さえ、逃げも効きます。
左右の脚の位置が、季節であまりにもかわるのは、あまり関心しませんから。
修繕や骨董で、桟が飛び出した文机をちょくちょく見かけます
昔からずっとそうだったとか、それはそれで良いですが、
何でも、自分の頭で考える必要があります。


機能とデザインを融合させる、最適な方法を考えます。
(アホはアホなりに、、By名張の坂田師匠)

by kaguno-ongaku | 2009-09-06 23:44 | 夜を日につぎ, blog  

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